第4話 正義を守るもの(2017年3月8日)

アリスは完全に学校に馴染んでいた。平和を守る正義の味方アリスとそれを信頼する生徒達の図が完全に出来上がっていた。

そんな現状に浮かれるアリスだが、そこにもう一人のアリスが破壊活動をしている姿を目撃する。

 

自分の偽物が現れた!憤慨するアリスはすぐさま偽アリスに戦いを挑むが、偽アリスはあっという間に逃げてしまう。現場に取り残されたアリスは濡れ衣を着せられ、信用が失墜してしまうのだった。

更にアリスの災難は続き、生徒会から小野寺詩織と桜井渡がふうたん部にやってきてアリスを逮捕してしまう。特に詩織は得体の知れないモデロイドではなく自分達生徒会が学校を守るべきだとアリスを敵視。

ついでにふうたん部のモデロイドも全部没収され、動くに動けない状況に。しかし快人達は唯一隠し持っていた飛鳥モデロイドを使い、偽アリスの正体を突き止めアリスの潔白を証明するべく動き出す。

 

モデロイドの出所はメシア。メシアの目的はアリス抹殺。目的のために人をそそのかしモデロイドを与えている、だったら犯人は捕まったアリスの元に行くのではないか?そう睨んだふうたん部は、アリスが捕まった生徒会室への張り込みを実行。しかし実際は、メシアのエージェント、マークがうっかり落としたモデロイドを赤の他人が使っており…

 

一方生徒会に捕まったアリスは渡と共に生徒会長、高台院陽子に出会う。自分を異常なまでに敵視する詩織について納得がいかないと抗議するアリスに2人は、詩織の過去を話す。

 

詩織は渡とは中学時代からの付き合いで、当時はとても気さくで笑顔も見せる性格だった。しかし、友達がいじめにあった時勇気が出せず、そのまま不登校にしてしまった。

 

その時の後悔から、何でもかんでも自分で動かなければならないと考えるようになり今の厳しい性格になってしまったのだという。モデロイドへの敵意も、それに頼って自分が動かない弱い人間に戻ってしまう事への恐怖心があるのだという。

しかし渡は、モデロイドの使い方を見極めれば、弱い人間も勇気を出して一歩踏み出せるのではないかと語る。渡自身も臆病で詩織の後ろをついて回るような人間であり、彼なりのモデロイドへの価値観だ。

 

放課後、仕事を終えた詩織は生徒会室に帰ってくる。詩織の真意を知ったアリスは自分の過去も打ち明ける。

メシアから逃げ出す際、助けに来た仲間を見捨てるしかなかった事、学生である快人に重圧をかけているのではないかという罪悪感、それを誤魔化す為のおちゃらけた態度を作っていること。そしてモデロイドとして、仲間がいるから初めて戦えること。詩織も仲間に頼ってみたらどうかと提案する。詩織は「容疑者が知った口を聞くな」と一蹴するが、少し共感を覚えたのかアリスに夕食をお裾分けして帰って行く。

 

詩織達が帰り、生徒会で一人になったアリス。そこに陽子が現れる。すると陽子は豹変、アリスに攻撃を加える。

陽子こそが偽アリス事件の犯人であり、全ては自分より人気を得ているアリスへの嫉妬だったのだ。学校の頂点は自分、生徒会長の座も生徒会も生徒も、全て自分の自己顕示欲を満たすための道具と語る陽子にアリスは憤慨。しかし、容疑者となったアリスが騒いでも何も変わらない。そう勝ち誇る陽子。

 

しかし、たまたま生徒会室に張り込んできた快人が乱入、全てを聞いていた。快人はアリスと奪われたモデロイドの奪還に成功するが、陽子は快人もアリス側の人間だと知っており、快人もまた一連の騒動を証拠として抑えてはいなかった。アリスもその事に危機感を覚えるが、快人は余裕の態度。

 

「ただ証拠を出すよりもっと酷い目に遭わせる」

 

翌日朝、偽アリスが再び暴走、今度は快人までアリスを解放した張本人としてお尋ね者にされてしまう。事態の悪化に戸惑う美月と猛、そして偽アリスと対峙する構図を作りながらほくそ笑む陽子。そこに詩織と渡が乱入。昨日心を許しかけたのに裏切られた。怒りに震える詩織と偽アリスの戦いが始まった。

 

しかしそこに、全身を武装した謎の人物が現れ詩織に加勢する。アリスに続く正義の味方気取り、と不快感を見せた陽子はその人物の戦いを許可する。しかし、戦いの中で武装が剥がれていく。

 

その中にいたのはアリスだった。アリスの姿のまま戦いに乱入したらまた逃げ出してしまう。そこでアリスではない何かに変装して確実に捕まえよう。全ては快人の作戦だったのだ。

 

2人のアリスの構図が白昼の下に晒され動揺を隠せない詩織、渡、陽子。すると快人とアリスは陽子の正体を知ってるのをいいことに白々しい縁起で陽子を煽り出す。

生徒会はみんなの目標、中でも生徒会長はみんなの憧れ、そんな生徒会に、学校に仇なす奴がいる。しかもそいつは人に汚名を着せている下劣な人間だ。持ち上げてんのかボロクソにこきおろしてんのかわからない2人の煽りに陽子はしどろもどろしだす。その様子を存分に楽しんだ2人は陽子にハッタリをしかけ、彼女こそが偽アリス事件の犯人だと証明する。

 

追い詰められた陽子は本性を現し宣戦布告。詩織もまた、アリスが正義の存在である、昨日のアリスとの会話、そして会長への怒りから心を開き、アリスとの共闘を決意。2人で偽アリスに立ち向かっていく。

しかし詩織は徐々に偽アリスに追い詰められる。人間がモデロイドに勝てるわけがない、喧嘩を売る相手を間違えるな、と詩織のトラウマを抉るように罵倒を続ける陽子。

 

しかしそこに、渡が放ったクウガモデロイドが詩織を助けた。詩織が昨日マークから没収したモデロイドの1つだ。渡は、自分の弱さ、それでも何かを守りたい想い、モデロイドの力、そこから生まれる勇気を説き、詩織にもう1つのモデロイドを手渡す。

 

モデロイドへの抵抗感を払拭した詩織はイーノックモデロイドを起動、浄化能力で偽アリスの正体、ゾロアークモデロイドを暴く。3対1となってはもう陽子に勝ち目はなくゾロアークモデロイドは撃破され、生徒会長の座を追われる身となった。

 

事件は解決、アリスの信用も取り戻したが、美月は快人に「作戦があったなら事前に教えて」とお説教。一方猛は、新たにふうたん部に仲間入りした詩織と渡にビクビクしていた。正義感と規律に熱い詩織に、問題児の快人と猛はビシバシしごかれるハメになるのであった。

現在のモデロイド勢力図

 

ふうたん部:アリス、土偶、オルトロス(小)、しまっちゃうおじさん、飛鳥、初音ミク、インクリング(イカ)、8頭身、せんとさん、スタープラチナ、クウガ、イーノック

メシア:フーパ

不明:オーズ(ガタキリバ)、ゲノセクト(赤)、オルトロス(大)、ゾロアーク