第5話 はじめてのともだち(2017年8月11日)

モデロイド事件を次々と解決するふうたん部。しかしアリスは戦いの中である違和感を感じていた。

いつも自分が戦っていると、陰から怪しい少女が覗いている。それはスタープラチナ事件で快人達に勝利へのヒントを与えた少女、倉井日陰だった。渡曰く彼女は漫画、アニメ、ゲームが大好きな少女だという。

モデロイド使いとしてこれほどの人材はいない。自分のファンなら喜んで仲間になってくれるだろう。アリスは早速日陰をふうたん部にスカウトしようと息巻く。

 

日陰をスカウトするふうたん部。しかし日陰は意外にも「絶対に仲間にはならない」と断固拒否。ただの自分の自惚れ?ショックを受けるアリス。日陰はアリス自体には憧れているし勧誘も嬉しいと言う。しかし自分に関わるとふうたん部はロクな事にならない、酷い目に遭うから仲間にならないらしい。

 

そんな日陰を突如バルタン星人モデロイドが襲ってきた。一人が一度に展開できるモデロイドは一体まで、というルールを無視した分身能力に翻弄されながらもアリスはこれを追い払う。

恐らくこのモデロイドの使い手が日陰が仲間にならない原因と突き止める快人。すると日陰は犯人は父親と説明。

 

日陰の父親、倉井進(しん)は元々実の娘である日陰を虐待するような人間だった。しかしモデロイドを手に入れてからは更に暴走、近所の住民すら恐怖と暴力で支配しているのだった。事実日陰の家周辺はバルタン星人モデロイドが闊歩、人々から金を脅し取ろうとしていた。

 

ふうたん部は早速日陰の家へ。父親、進にモデロイドを使っているのではないかと問いただすが、ならモデロイドを使っている証拠はあるのか?と逆に返される。かつて快人が生徒会長にかけたハッタリの通り、モデロイドは使っても使用者に特に変化はない。証拠がなければ逮捕も出来ない。モデロイドを倒しても根本的な解決にならない。完全に論破されたふうたん部は撤退を余儀なくされる。

 

万事休すかと思われたその時、メシアのエージェント3人組が合流。メシアはボスのミカエルがバルタン星人モデロイドを進にひったくられた為取り返すよう命令されたらしい。もしかしてメシアってボスも大したことないのでは?仕方なく両者は利害の一致で協力、作戦会議を始める。

 

夜、日陰はふうたん部と関わった罰として家から追い出されてしまう。行く宛のない日陰を心配し、アリスが駆け付けた。

心身ともにボロボロの日陰はアリスに本心を語る。昔から父親に虐待されてきた事の辛さ、近所の住民たちも自分の親のせいでひどい目に遭っている、自分と関わったら父親の毒牙にかかる、こんな現実が嫌で嫌で仕方ない事、だから何もかもがうまくいく空想の世界に走った事、モデロイドの存在が逆転の鍵になるかもしれないという希望とふうたん部を巻き込みたくない恐怖心。

 

全てを聞いたアリスは日陰はただのオタクや追っかけファンではなく本気で助けが欲しかった事を知り、今までの自分の日陰に対する接し方を恥じ、詫びた。そして改めて、日陰を救いたいと懇願する。真実を知ってなお救いの手を差し伸べたアリスに日陰はついに心を開いた。そして二人は快人の家に行き作戦会議に加わるのだった。

 

翌朝。住民たちから金を巻き上げた倉井家にメカニックデビルが訪ねてきた。ふうたん部でない事に気を緩めた進は「庭にラジコンが落ちた」というメカニックデビルの出まかせを真に受け、庭に落ちていたオルトロスモデロイド(小)を拾う。

受け取るふりをしてわざと進の手からモデロイドを落とすメカニックデビル。展開するモデロイド。すると進を強烈な頭痛が襲う。一人が一度に展開できるモデロイドは一つまで。それ以上は脳が処理しきれず強烈な頭痛を引き起こす。

 

これこそがモデロイドを使っている証明、周辺で見られるモデロイドはバルタン星人のみ、進が犯人である証拠。本性を現したメカニックデビルとネタ晴らしに現れた快人。追い詰められた進はバルタン星人モデロイドの軍団を二人に差し向ける。そこに駆け付けるアリス、美月、猛、詩織、渡。進はサキとマークが取り押さえる。数が増えても無駄だと勝ち誇る進。しかしそこに日陰が参戦。メカニックデビルはバルタン星人モデロイド攻略に有効なモデロイドを日陰に与えたのだ。

 

ふうたん部最後のメンバーとなった日陰は進との決別、宣戦布告を言い渡す。親の立場を利用して日陰を脅す進だが快人はお前に親の資格はないと一蹴。ふうたん部は一斉にモデロイドを展開、日陰もブラックマジシャンガールモデロイドを展開する。

日陰の知恵を得たふうたん部のモデロイド達は新たな戦法を確立。ミクの感覚でサポートを受けたイーノックは新たな武器ガーレで的確に分身を撃ち抜き、クウガは俊敏なドラゴンフォームで軍勢を捌いていく。アリスとブラックマジシャンガールには特にバルタン星人が集中したがそれも計算の内。魔法を操るブラックマジシャンガールは魔法陣から結界を生み出し、その中に次々とバルタン星人モデロイドを吸い込んでいく。完全に一纏めにされたバルタン星人達は、アリスストリームで一網打尽にされ倒される。完全勝利であった。

 

進は逮捕され、メシア一同も無事バルタン星人モデロイドを回収。親こそ失ったが仲間を得て、自由を得て、住民たちを解放し英雄となった日陰の顔は晴れやかだった。

全てが円満解決と思いきや、仲間になった日陰はモデロイド使いとしての腕を高める為と称しアニメ上映会を決行。ふうたん部は揃いも揃って日陰のアニメ群を徹夜で見る羽目になり…

 

 

一方取調室。進は警察にモデロイドは貰ったと自白。深夜、姿はわからないが赤い目の女が進にモデロイドを与えた。

そしてメシア基地最深部。人間のような人形のような不気味な物体が散乱する通路。エージェント三人組にも知られてはならないという怪しい実験を進める一人の女。その姿は色違いのアリスそのもの。全ては彼女が一人きりで実験を行うための自作自演。彼女こそがメシアのボス、ミカエルであった。

 

 

現在のモデロイド勢力図

 

ふうたん部:アリス、縄文式土偶、オルトロス(小)、しまっちゃうおじさん、8頭身、インクリング(イカ)、初音ミク、せんとさん、スタープラチナ、イーノック、クウガ、ブラックマジシャンガール

 

メシア:フーパ、バルタン星人

 

不明:オーズ(ガタキリバ)、ゲノセクト(赤)、オルトロス(大)、ゾロアーク